ローグライクハーフ:基本ルール2(中級レベル) ver.1.3  作:杉本=ヨハネ  監修:紫隠ねこ   概要  これは「ローグライクハーフ」の中級レベル(16-33レベル)に対応した基本ルールです。 ------------------------------------------------------------    1:経験点の振り分けと能力値の最大値 ------------------------------------------------------------  基本ルールで示されているとおり、主人公の能力値は上昇できる限界(成長限界)が定められています。15レベルまでの成長限界は次のとおり。  能力値と成長限界(10-15レベル) 技量点:4経験点ごとに1点上昇。最大+2点まで上昇可能。 生命点:1経験点ごとに1点上昇。最大+4点まで上昇可能。 副能力値:1経験点ごとに1点上昇。最大+4点まで上昇可能。 従者点:2経験点ごとに1点上昇。最大+2点まで上昇可能。  16レベルに到達すると、成長限界は次のように変化します。  能力値と成長限界(16-24レベル) 技量点:最大+2点まで上昇可能(変化なし)。 生命点:最大+4点まで上昇可能(変化なし)。 副能力値:最大+6点まで上昇可能。 従者点:最大+5点まで上昇可能。  25レベルに到達すると、成長限界は次のように変化します。  能力値と成長限界(25-33レベル) 技量点:最大+2点まで上昇可能(変化なし)。 生命点:最大+4点まで上昇可能(変化なし)。 副能力値:最大+8点まで上昇可能。 副能力値2:最大+10点まで上昇可能(「ふたつめの【副能力値】」を参照)。 従者点:最大+8点まで上昇可能。 ------------------------------------------------------------    2:職業名について ------------------------------------------------------------  基本ルール内では、【副能力値】に対応する職業名はありませんでした。このルールブック内では、次のような職業名で呼ぶことがあります。 【魔術点】……【魔術師】 【幸運点】……【僧侶】 【器用点】……【盗賊】 【筋力点】……【戦士】  拡張ルールになると、【副能力値】に対応する職業がさらに登場します。 【魔術点】……【からくり術師】 【幸運点】……【呪術師】 【器用点】……【怪物狩猟者】 【筋力点】……【獣使い】  これらの職業の詳細については、「ローグライクハーフ 拡張ルール(職業編)」をお待ちください。 ------------------------------------------------------------    3:ふたつめの【副能力値】 ------------------------------------------------------------  25レベルに到達した主人公は、ふたつめの【副能力値】を取得することができます。ふたつめの【副能力値】は0点からはじまり、1経験点を消費するごとに1点上昇させることができます。  主人公はふたつめの【職業】を選びます。たとえば【器用点】を選んだ場合、【盗賊】を選ぶか、拡張ルールから【怪物狩猟者】を選ぶこともできます。職業選択に応じて、対応する特殊技能を獲得します(たとえば【戦士】を選んだなら【全力攻撃】【全力防御】【かばう】を使えるようになります)。  ふたつめの【副能力値】の成長限界は、ひとつめの能力値と同じ数字です(特別な要素がないかぎり、25-33レベルでは最大10点)。  同じ【副能力値】の職業は取得することができません。たとえば、【僧侶】は【呪術師】を選べません。 ------------------------------------------------------------    4:新しい特殊技能について ------------------------------------------------------------  それぞれの【職業】に対して、中級レベルになると新しい特殊技能が登場します。【魔術師】と【僧侶】の特殊技能は【呪文】です。  16レベル以降の特殊技能(【呪文】を含む)を身につけるには、専門的な訓練が必要になります。1つの特殊技能を身につけるために、経験点1点と金貨50枚を支払ってください。 16レベル以降で取得可能 ・【魔術師】……【雷撃】【魔力吸収】【障壁】【魔法迎撃】 ・【僧侶】……【改心】【治癒】【聖打】【天啓】 ・【盗賊】……【剛弓術】【連続投擲】【売価交渉】【隠密行動】 ・【戦士】……【屈強】【盾押し】【受け流し】【強打】 ---------------------------------------------------------------------------------  【魔術師】のキャラクターが習得できる技能(【魔術】) --------------------------------------------------------------------------------- ▼【雷撃】(Chain Lightning) 〈強いキャラクター〉の敵1体、または敵の〈弱いキャラクター〉を対象にします。 〈強いキャラクター〉に向けて唱えた場合、敵のレベルを目標値として【魔術ロール】を行い、成功した場合には敵の生命点に1点のダメージを与えます。 〈弱いキャラクター〉に向けて唱えた場合、まず、1体に向けて【魔術ロール】を行います。 成功した場合には次の対象に雷が貫通するので、再び【魔術ロール】を行なってください。 これを繰り返して、最大で敵の〈弱いクリーチャー〉全体へ1回ずつ、生命点へのダメージを与えます。 この呪文は【魔術点】を2点消費します。 ▼【魔力吸収】(Mana Drain) 魔法の装備品(金貨60枚分相当)を犠牲にして、【魔術点】を1d6点回復します。 この呪文は1回の冒険にいちどだけ使うことができます。 この呪文は【魔術点】を消費しません。 ▼【障壁】(Invisible Wall) 自分自身にのみかけることができます。 呪文を唱えて以降、生命点へのダメージが発生したとき、そのダメージを0点にします。 この呪文は〈できごと〉が決まる前に──言い換えると、出目表を振る前に──唱えておかなければならず、戦闘であれば最初に受けた攻撃に対して有効です。 ▼【魔法迎撃】(Dispel Magic) 敵1体がそのラウンドに唱えた呪文すべてを対象に唱えます。 敵のレベルを目標値に【魔術ロール】を行い、成功した場合、その敵がそのラウンドに唱えた呪文すべてをなかったことにします。 この技能は自分の攻撃番でなく、敵が攻撃した瞬間に唱えます。 この呪文が唱えられるのは1ラウンドに1回だけで、唱えた場合には、次の自分の攻撃手番に何も行動できません。 ---------------------------------------------------------------------------------  【僧侶】のキャラクターが習得できる技能(【奇跡】) --------------------------------------------------------------------------------- ▼【改心】(Conversion!) 【悪の種族】または【少数種族】である〈弱いクリーチャー〉1体に対して有効です。 この呪文は「弱いクリーチャー」が逃走したさいに、一度だけ唱えることができます。 あるいは、敵が残り1体であれば、攻撃時に唱えることもできます。 この呪文を行使した場合【幸運ロール】を行います。威力(達成値)が敵のレベル以上だった場合、対象を味方の「戦う従者」にすることができます。 対象が特定の名称のクリーチャーである場合、能力を持つ【悪の種族】の従者として連れていくことができます。「☆:【悪の種族】の従者」の章にある、対応するデータ表でその性質を確認してください。該当するクリーチャーは次のとおりです。 ・〈ゴブリンの一般兵〉 ・〈ゴブリンの突撃兵〉 ・〈オークの戦士〉 ・〈闇エルフの弓兵〉 ・〈魔犬獣〉 ・〈トカゲ人の戦士〉 それ以外のクリーチャーである場合には、対象は特殊能力を失うものの、強さは残ります。 その技量点は「敵のレベル-4」です(ただし、最低でも0点)。 この呪文は【アンデッド】と一部のモンスターには効果がありません。 ▼【治癒】(Healing)  対象1体の生命点を回復します。  この呪文を行使した場合、対象の(呪文詠唱をはじめるときの)生命点を目標値に【幸運ロール】を行います。  クリティカルで【幸運ロール】に成功した場合、生命点を3点回復します。  成功した場合、生命点を2点回復します。  失敗した場合、生命点を1点回復します(ファンブルを含む)。 ▼【聖打】(Holy Blow)  主人公1人、または戦う従者すべての【攻撃ロール】に+1の修正を与えます。戦闘が終わるまで持続します。 ▼【天啓】(Revelation)  『手がかり』をひとつ獲得します。  この呪文は1回の冒険につき一度だけ使うことができます。 ------------------------------------------------------------    ☆:【悪の種族】の従者 ------------------------------------------------------------  主人公が【悪の種族】の従者を雇い入れたい場合、【僧侶】が【改心】を行使する、【呪術師】になって【アンデッド】と化すなど、なんらかの方法を取らなければなりません。  その資格がある場合には、【悪の種族】を雇い入れることができます。ただし、【改心】によって従者とした場合、金貨を支払う必要はありません。 ・ゴブリンの一般兵(技0:戦う従者)   無料 ・ゴブリンの突撃兵(技0:戦う従者)   金貨3枚 ・オークの戦士(技0:戦う従者)     金貨5枚 ・闇エルフの弓兵(技1:戦う従者)    金貨10枚 ・魔犬獣(技1:戦う従者、【騎乗生物】) 金貨20枚 ・トカゲ人の戦士(技1:戦う従者)    金貨25枚 ------------------------------------------------------------   ◇ゴブリンの一般兵(技量点0、生命点1、戦う従者)  このクリーチャーは【人間型】【悪の種族】である。  ゴブリンは命令に対して従順な、小鬼に似た小柄なクリーチャーである。 ------------------------------------------------------------   ◇ゴブリンの突撃兵(技量点0、生命点1、戦う従者)  このクリーチャーは【人間型】【悪の種族】である。  ゴブリンは主人の命令に対して陶酔する{ルビ:へき}癖{/ルビ}のある、小鬼に似た小柄なクリーチャーである。〈ゴブリンの突撃兵〉は首から火薬樽をぶら下げており、運命的な命令を心待ちにして生きている。  戦闘時、第1ラウンドの終わりまで〈ゴブリンの突撃兵〉が生きていた場合、〈ゴブリンの突撃兵〉は対象1体の生命点に2点のダメージを与える(攻撃特性は炎)。その後、このクリーチャーは破壊される。  〈ゴブリンの突撃兵〉の攻撃は【斬撃】の特性を持つ。  プレイヤーは自分の従者が戦闘に参加するかどうかを決めることができる。 ------------------------------------------------------------   ◇オークの戦士(技量点0、生命点1、戦う従者)  このクリーチャーは【人間型】【悪の種族】である。  オークは粗野で力強いものの、知能では人間に劣る種族である。  オークの戦士は【攻撃ロール】にクリティカルで成功した場合、連続攻撃に必ず成功することができる。その場合、2回目の【攻撃ロール】のサイコロは振らず、自動的に成功する。  〈オークの戦士〉の攻撃は【打撃】または【斬撃】の属性を持つ(冒険開始時に決定する)。 ------------------------------------------------------------   ◇闇エルフの弓兵(技量点1、生命点1、戦う従者)  このクリーチャーは【人間型】【悪の種族】である。   闇エルフは第0ラウンドに、弓矢を使った射撃で攻撃を行う。  第1ラウンドには弓矢を接近戦武器に持ち替えるため、【攻撃ロール】を行うことができない。弓矢、接近戦武器のどちらも【斬撃】の特性を持つ。  闇エルフは森などに住むエルフが闇神オスクリードと契約したことで漆黒化した存在か、その子孫である。邪悪な性格をしていることが多いが、理由があって闇神と契約しただけの者も少数ながら存在する。   ------------------------------------------------------------   ◇魔犬獣(技量点1、生命点1、戦う従者)  このクリーチャーは【悪の種族】【動物】【騎乗生物】である。  知能が高く、独自の文化を持つ種族であるが、見た目は人間と同じぐらいの大きさを持つ犬としか映らない。  〈魔犬獣〉は第0ラウンドに炎による攻撃を行い、第1ラウンドからは【斬撃】の特性を持つ爪で攻撃を行う。  〈魔犬獣〉は【騎乗生物】であるため、最大1体しか従者にすることができない。 {斜線}  憲兵は首をかしげながら、もう一度同じ質問を繰り返した。 「それで……どんな被害に遭ったって言いましたっけ? その……犬に」 「詐欺です。手持ちの金貨を全部やられちまいました」  男はますます激昂してしまう。 「黒くて大きい以外は犬にしか見えないのに、しゃべるから……!」  神を{ルビ:かた}騙{/ルビ}る犬に{ルビ:だま}騙{/ルビ}された男は、大声で自分の恥をまき散らしていた。 {/斜線} ------------------------------------------------------------   ◇トカゲ人の戦士(技量点1、生命点1、戦う従者)  トカゲ人は【人間型】【悪の種族】に属する。  トカゲ人は接近戦において、片手武器による攻撃の後に、尾による攻撃を行う。  そのため、トカゲ人の【攻撃ロール】は1体につき2回行う。  2回目の攻撃は尾によるものであるため、【攻撃ロール】に-1の修正が与えられる。  トカゲ人の攻撃はすべて【打撃】の特性を持つ。 ---------------------------------------------------------------------------------  【盗賊】のキャラクターが習得できる特殊技能 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【剛弓術】(Mighty Shot) 【剛弓術】の技能を行使したキャラクターは、弓矢で1体のクリーチャーを攻撃するさいの【攻撃ロール】が成功すれば、対象の敵に2点のダメージを与えられます。 ただし、そのときにクリティカルが発生した場合、その攻撃は自動的命中となりますが、連続攻撃を行うことはできません。 この技能は【器用点】を消費しません。 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【連続投擲】(Rapid Shot) 【連続投擲】の技能を行使したキャラクターは、スリングのような投擲武器でクリーチャーを攻撃するさい、通常の攻撃に加えて、さらに1回の追加攻撃(投擲)を行うことができます。  一部の飛び道具は消耗品ですが、1回分の使用でこの特殊技能を使うことができます。 この技能は【器用点】を消費しません。 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【売価交渉】(Good Trade) 金貨でない宝物(アクセサリー、宝石、魔法の宝物など)を金貨へと換金するとき、売価を20%増しにします。 この技能は【器用点】を消費しません。 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【隠密行動】(Sneaking) パーティが〈弱いクリーチャー〉に遭遇したさい、敵の出現数を決めるサイコロを2回振り、そのうちの好きなほうを適用することができます。 また、遭遇した〈弱いクリーチャー〉が【不意打ち】の能力を持っている場合は、それを無効化します。 【隠密行動】は、技能を行使するキャラクターが「金属鎧(鎖鎧または板金鎧)」を装備していないときのみ可能です。 この技能を使うと【器用点】を1点消費します。 ---------------------------------------------------------------------------------  【戦士】のキャラクターが習得できる特殊技能 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【屈強】(Robust) 生命点の成長限界が2点大きくなります。 この技能はパッシブ(自動発動)なため、【筋力点】の消費に関係しません。 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【盾押し】(Shield Bash) 【防御ロール】をクリティカルで成功したときに、攻撃者に対して使えます。 盾で押すことで、対象のバランスを崩します。 対象は、次のラウンドの攻撃数がひとつ減少します。 この特殊技能を使うには、盾を装備していなければなりません。 この技能は【筋力点】を消費しません。 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【受け流し】(Parry) 【防御ロール】をクリティカルで成功したときに、攻撃者に対して使えます。 敵の攻撃番ですが【攻撃ロール】を行います。 この特殊技能を使うには、両手武器を装備していなければなりません。 この技能は【筋力点】を消費しません。 --------------------------------------------------------------------------------- ▼【強打】(Smash) 【攻撃ロール】にクリティカルで成功したときに、同じ対象に与えるダメージを1点増やします。 この特殊技能を行使した場合、クリティカルによる連続攻撃は発生しません。 この技能は【筋力点】を消費しません。 ---------------------------------------------------------------------------------