精霊

神が世界中に残した痕跡(ノードと呼ばれる魔力だまり)を中心に発生する、魔力の塊です。
基本的には人間に関心がなく、その場に突っ立っているか暴れているだけです。意識はありますが自我がなく、攻撃などに反応はしますが対話はできません。
精霊はその種類ごとに意識を共有しています。
どこかで精霊があなたを見かけたら、世界中の精霊があなたを知ることになります。
ただし、精霊は世界中から情報を得ているため(また、人間とは意識の構造そのものが異なるため)、ほとんどそのことを気に留めないでしょう。

精霊は生命体ではない。
『精』という言葉には「元気の源」「混じりけのないもの」という意味がある。
アランツァ世界において精とは、人でないものに存在する魂を指す。
自然の力である地火風水のような、もともと魂を持たないものに精が宿るときに精霊と呼ばれる(魂が眠ってしまった樹木のようなものに宿る例もある)。
たとえば、樹木が大地に根を張って、水と養分を吸い、育っていく。
この樹木には精霊が宿る。
だが、これが切り出されて材木になると、精が抜けてしまうため、そこに精霊はもういない。

精霊は基本的に、生物に対する特別な攻撃の意思を持たない。
彼らは言うなれば魔力の塊であり、そこにあるだけの存在だ。
膨大な魔力が溢れるにともなって、地震、雷、火災、水害など無差別な破壊を引き起こすことはある。
しかし、特定の誰かを攻撃するようなことは、魔法使いや、もっと超越的な存在が精霊をコントロールしていないかぎりあり得ない。

精霊は生命体のような感情を持っているわけではないため、魔法使いの呼び出しに応じるときも、魔術師の名を覚えたり親しみを感じたりすることは通常ない。
しかし、長い時間をこちらの世界で過ごしている精霊のなかには、人格のようなものを備えている(ように見える)ものもいる。
ジンと呼ばれる古い精霊には、人に似た形を取って人間と対話するものもいる。

精霊には「共有意識」が存在する。
ブランシェンバイクの山奥で土の精霊に出会ったとしよう。
さいわいにも人格のある精霊で、さらに幸運にも君の顔を覚えてくれた。
それからしばらく経って、今度は西方砂漠で土の精霊に出会った。
すると、その精霊は「久しぶりだな」と言うのである。
ただし、このような例はまれで、共有意識が精霊の行動に影響を与えることはあまりない。

精霊というのは、水や火、土や風の象徴であり、神の力の顕現でもある。
土はどこにでもあるが、活性化している部分は限られている。
精霊というのはその活動的になっている部分、魔力の塊である。

精霊たちに自我がないときは、我々にとって危険な状態である。
泉にある水の精霊と、暴風雨と化した水の精霊とではすべてが異なる。
洪水はこちらの呼びかけに応じることなく、なにもかも呑み込んでしまう。






クリーチャー


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Last-modified: 2023-11-28 (火) 21:38:38 (171d)