概要

 龍を意味する古い言葉に端を発するこの国は、山岳部に位置する多種族国家である。その構成員は複数の種族からなるが、国を統治するのは世襲の王または女王である。国の統治権は、男女を問わず王または女王の第一子と定められる。  ドラッツェンは難攻不落の山岳地帯を領土に持つ国である。三方を山に囲まれ、残る一方は川に面している。もともとは非常に貧しい国で、その先祖は亡国であるレラヴェリア出身の人々だったといわれている。ドラッツェンの痩せた土地にはいい作物が育たなかったが、代わりに肥沃なノードが存在した。ノードとは魔力だまりのことで、300年から500年の後半ごろまでの時代は特に活発だった。彼らはこれをテホ(ノームたちが住む隠れた街)の民に売って、交易で収入を得た。  第1期のはじまりのころ、ドラッツェンの民は戦争兵器「ウォードレイク」を開発する。ドレイクを家畜化したもので、人の命令に従って生きものを攻撃する怪物である(後に騎乗生物としても使われるようになる)。ウォードレイクはコスト面に運用上の問題があり、やがて軍事上の主勢力でなくなっていく。  現在のドラッツェンは「歴史ある城塞都市」。テホからの輸入によって、この街には旧型のゴーレム兵器が今も多く置かれている。ゴーレムパーツの移植技術も長い歴史のなかで発達していて、街なかで欠損箇所を義体化した軍人などを見かけることも珍しくない。

 戦士と錬金術師の街。かつて錬金術で栄え、後にウォードレイクを従えた。高度に訓練された土地だが、食事があまりおいしくない。

情報

 多種族国家であるため、数多くの内乱を抱える。現在の統治者は「姫将軍」と呼ばれる女王ジャルベッタ。歴代女王のなかでも聡明で残忍な性格を有している。  コスト上の問題を解決できなかったウォードレイクは、現在ではこの国の主流ではない。しかしながら、王族と一部の特権階級は今もこれを有しているとの見方が強い。

銅龍セドラク

 ドラッツェンには第1期の前期まで、銅のウロコに覆われた美しい龍が住み着いていたという記録が残っている(ドラッツェンという街の名前は、ドラゴンが住んでいたからとする説も)。全長25メートルでその瞳は赤く、穏やかに燃えるかがり火のようであったと記されている。戦争のさいに敵の奸計に落ちて死亡したとされるが、詳細は不明。

アランツァ世界紹介


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