概要

 比較的信頼できる学者の説によると、ネグラレーナは神聖都市ロング・ナリクから追放された人々が-100年ごろに興した街である。人々はその地に集落を築いて生活していた雑多な種族とともに外壁を組み、港街を形成した。  現在に至るまでの長い歴史のなかで、ドワーフの都市である鉱山都市カザド・ディルノーとの密接な同盟関係をたもちながら発展してきた。カザドにとってネグラレーナは別大陸に交易するための「玄関」であり、ネグラレーナもカザドから採掘される鉱山資源によって大きく軍事的に支えられてきた経緯がある。ネグラレーナの支配者が入れ替わったときも、この同盟は絶えず続いてきた。  ネグラレーナにはトロールやオウガによる大型種族の軍部隊があり、軍事的にも充実している。

 盗賊たちの街。怪物を扱う商売が認められた唯一の都市でもある。治安はそれほどよろしくないものの経済は活発。歴史ある古い面と変化が常に流入する新しい面のふたつの顔を持つ。

情報

 ネグラレーナは旧市街は黒、新市街は白の石材で建造物ができているため、ひと目でそれと分かる。黒い石材はドワーフたちがシャンクルー鉱山に住んでいたころに輸入したもので、彼らが鉱山からいなくなった現在では手に入りづらい。白い石材はそういった理由に加えて「悪の都市」のイメージを払拭したい統治者の意向によって使われることが決まり、サン・サレンから輸入されている。  マキシミリアン公爵によって統治される現在のネグラレーナは、危険をかえりみない冒険者にはいい土地であろう。治安が悪く、汚く、騒がしい街ではあるが、それは同時に、悪いことができ、清潔さに気をつかわずともよく、騒いでもとがめられない自由な街ということでもある。  成り立ちの時点から雑多な種族とともにあったこの街は、現在もさまざまな種族を受け入れ続けている。文化の交差点としての土壌をもつと同時に、犯罪の火種が常にまき散らされている。東海岸ではもっとも発展した、もっとも危険な都市のひとつとみなされている。

街の雰囲気

 黒い石材を使った旧市街の建造物には歴史的な価値があり、ネグラレーナを象徴する。新市街には魅力が乏しく、地代が安い(旧市街は街の北西部、新市街は南東部が中心)。

人々

 ネグラレーナは治安が悪いことで知られているが、犯罪に手を染める者の多くが、表向きはまっとうな仕事を持っている。

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