#author("2023-10-05T00:05:26+09:00","","") **エンディング [#m99d52fe] 各主人公は1点の経験点を得る。~ ~ ~ 氷が砕ける音とともにゴ・ベルワンの体は割れて、稜線から滑落していった。~ 足元の雪に帰還を願うお守りが落ちる。同時に風がやみ、静寂と真っ青な空が広がった。~ ~ 視界が開け、目に入ったのはフーウェイの旗だ。~ 旗は頂より少し低い場所に刺さっている。~ 登りながら近づくと、途中で倒れて凍りついた死体がいくつもあった。~ 旗には、右前腕のみが握ったままの形で凍っている。~ その手袋には見覚えがある。~ ゴ・ベルワンがあのとき、家族からもらっていた手袋の柄だ。~ ~ 視線を落とすと山腹に、いくつかの死体と荷物が見える。彼らはあと少し……足りなかったのだろう。~ ~ 今までの苦労がまるで嘘のように、あっさりと頂に到達する。サン・サレンの旗を立てる。~ 旗の先端から魔法の光があがる──サン・サレンの色である黄色の狼煙だ。~ 西を向けば蛮人の街フーウェイが、振り返れば東に北方都市サン・サレンが見える。~ これで君の成功が伝わったはずだ。あとは、下山するだけ。勇者の轍の上を踏みしめて、雪剣から帰還する。~ ~ 街にたどり着くなり、君は英雄として称賛される。数日後、境界線を決定する調停式に出席する。~ それからゴ・ベルワンの家族に会い、残されたお守りを渡して伝える。彼は自分より先に進んでいたが、頂にはあと一歩で力尽きたのだと。~ 妻はお守りを持って帰ってきてくれたことを感謝してくれた。だが、幼い息子の方は納得できないようだった。~ 父上が負けるはずがないと、君をにらむ。だから、こう答えた。~ ~ 「ならば、雪剣の頂に行って来い。ゴ・ベルワンが残した轍がある。君がそれより一歩でも先に進めたなら、改めて話をしよう」~ どう話しても納得しないだろう。雪剣での出来事は、挑んだ勇者にしか分からないのだ。~ ~ 調停式が終わり、雪剣一帯はサン・サレンの領土となった。~ 君には報酬として金貨20枚、そしてこの地に響き渡る名声が送られた。~ また、雪剣の正式名称をつける権利が与えられた。今後、公式に作られる地図に、その名前が刻まれることになる。~ ~ 自分の望む名をつけることができる。ふと、ある名前が頭をよぎった。~ お守りを握り締め、雪剣の頂を見つめる少年と同じ方向を見る。それから、調停員にその名前を告げる。~ ~ 『ベルワン山』と。 ~ ~ ~ ~ ~ [[『雪剣の頂 勇者の轍』>雪剣の頂 勇者の轍]]